自分に自信がない。

 

よくナルシシズムは面白おかしく描かれて、嘲笑の的になるが、人間ナルシストなくらいが生きやすいと思う。人生で他者に認められることなんて凡庸な人間にはそう多いことじゃない。しかし、誰しもが同じくらいの自己承認欲を持っている。自分で自分を認められなければ、何かに依存してしまう。

私も依存的な人間だと思う。金のため、と理由をつけて飲み屋で働いていたが単にコミニケーションを求めているのと酒を飲んだ時の一時の多幸感にすがっていたからだ。誰かに認められたい。健全な欲求は努力の根源になる。しかし、欲求が曲がった形で膨れ上がってしまうと自分でも気づかない内に自傷行為に走ったり妄執したりしてしまう。

 

恋人が出来たとき、真っ当な人間になりたいと思った。

20からまともに学校も通わず、男の前で媚びを売って生きてきた過去を捨てたかった。恋人のため、というとロマンティックだが何より自分のために生まれ変わりたいと願った。まだやり直しがきくはずだと信じて生活してきたが、根元にある自尊心のなさがいまだに足を引っ張っている気がしてならない。

やめたはずの飲み屋でまた働いている。だが金がないなんて言い訳にしか過ぎず、結局はチヤホヤされた感覚が忘れられないだけなんじゃないか。酒に溺れて気持ち良くなりたいだけなんじゃないのか。自分で問いかけてみて、はっきり否定できない。

会社と家の往復では誰も私を認めてはくれない。会社で大きな功績を残せるような能力なんて持っていないし、恋人は私を誉めそやして分かりやすく愛情表現をしてくれるタイプでもない。歪んだ私の承認欲は満たされない。だから、夜な夜な街に繰り出しているのだろう。ダメ人間め、売女、と自分で自分を罵るのでさえある種のオナニーだ。肯定でも否定でもいいから誰か私を見て欲しい。私の頭の中には私しかいない。

 

私より若い恋人を縛り付けて、汚らしい感情を押し付けている。

彼が嫌になるのも当たり前だ。

幸せにしてあげたいと言いながら、内心救ってくれることを期待している。

結婚や家庭生活には人並み以上に憧れを持っているが、自分には一生届かない夢の世界だとも実感している。自分のことしか考えていないから、他人を思いやることができない。相手は私を良い気分にさせるべきだという前提がどこか頭の中にある。だからうまくいかないんだろう。理屈と感情は違う。解っていてもその通りに行動することができない。

 

恋人とうまくいかないだけでこの先一喜一憂し続けるのか。

バカバカしいことだが、私にはそれしかない。自分で自分を愛せないから、他人に依存している。解っちゃいるけどやめられないっ。

 

まともな人間になって、家庭を築いて、幸せに暮らす、当たり前のようなことが私にはできない。