自己顕示欲

ツイッターでひたすら鬱々としたことを呟いていたが、さすがに周りに迷惑だと思いブログなんぞ開設してみた。

大体続かないので今回は10記事投稿を目標に書きたい。

普段自分の考えていることを話す相手がいないので、こういった場所で書き散らすしか発散する場がないのである。じゃあチラシの裏にでも書いてろ!って話だが、こういうのは「きっと誰も見ていないだろうけど、もしかしたら見てるかも」という背徳感が大切なのだ。

検索下位というロングコートで覆って、露出狂のごとく自分の恥部を披露して快感を得る。きっと気持ちよくなれるはずだ。物書きなんてものは元来オナニーから始まったのだ。暴論。

 

大人しそうとか、無口とか、目立たないやつに限ってかなりエグい自己顕示欲を秘めている気がする。そもそも誰しも持っている、注目されたいという願望を正しい形で発散できていないだけに欲望は変質して増大しているんじゃないか。

今の時代はそういうやつにもネットの世界がある。だいぶ救われているだろうな。何らかの創作活動ができればなんちゃらPだの、歌い手だの、絵師だの。何にもなけりゃ実況者やらyoutuberだの。才能にも容姿にも恵まれない奴でも、誰かに注目してもらえるチャンスがある。

勤めていた飲み屋で、私を口説く文句として「俺、実はニコ生やってるんだ」なんて言い出した客がいた。見た目にはネットに疎そうな土木作業員風の男。酒を飲みながら特にテーマもなく動画配信しているらしい。日常系などと語る横顔は得意げだった。今やネット上で活動していることは自慢することなんだと驚いた覚えがある。

機材さえ整えれば誰しも生主になれるだろうに、何が誇れることなのか正直理解に苦しむ……し、そんなおっさんの与太話の動画を誰がわざわざ見たいと思うのか。さすがに飲み屋のねーちゃんとして金を貰っている以上そんな質問はできなかったが、今ならなんとなく理解できる。聞かれずともおっさん自身、誰も動画を見てないことなんか分かっているのだ。webサイトとは違って動画は再生数が自動的に表示されて、人気のあるなしは一目瞭然だ。おっさんもそりゃあできれば人気者になりたいだろう。しかし、何より公開しているということに喜びがあるのだ。

家と会社の往復でかつ独身、友人や同僚と会話をしても差しさわりない内容ばかり。そんな奴がどうやって自己顕示欲を満たすのか。その答えがネット活動なんだろう。若い層なら一山当てたいという気持ちもあるかもしれない。だが、おっさんの場合はただ自分を見てほしいという純粋な欲求から動画撮影しているんじゃないだろうか。再生数は伸びない。だが全世界に公開されている。誰かが見ているかもしれない。ありふれたおっさんが、生主という名称で特別になれる瞬間。

 

現実世界で満たされない様々な思いがネット上には渦巻いている。匿名性も相まって、欲望のままに表現できる。きっとあのおっさんも昼間は真面目な作業員で、黙々と仕事に打ち込んでいるに違いない。そんな彼がパソコンを起動して、笑顔で動画を撮影する光景を想像すると何だか泣けてくるじゃないか。

愛しくさえ感じるだろう。え、感じない?

こんなこと独りで書いて、恋人に振られた悲しみを癒している私の方が哀れなのかもしれない。インスタントラーメンたべよ。